静謐。
2003年1月30日絶望の一歩手前は、不完全な虚無で、
そこには諦めという生温い時間がある。
確かな傷が欲しいんだ。
痛みが。
何もかもを忘れずにいられるよう、
身に起きた全てのことを、
全部消えない痕みたいにして残せたらいいのに。
そうやってぼろぼろになれればいいのに。
時間はいつだって無情にあたしを助ける。
そこには諦めという生温い時間がある。
確かな傷が欲しいんだ。
痛みが。
何もかもを忘れずにいられるよう、
身に起きた全てのことを、
全部消えない痕みたいにして残せたらいいのに。
そうやってぼろぼろになれればいいのに。
時間はいつだって無情にあたしを助ける。
15時。
2003年1月29日伝えたいことがあった。
その術を知らなかったから、文字にしようと思った。
文字にして煙に巻いたのか、整理するつもりだったのか、
今となってはもう思い出せないけども、
それ以来あたしは、すっかり文字に依存症だ。
誰にも伝えられなくても、
文字にさえ出来ればそれで満足する。
正直、引き返せるかどうかなんて分からないよ。
その術を知らなかったから、文字にしようと思った。
文字にして煙に巻いたのか、整理するつもりだったのか、
今となってはもう思い出せないけども、
それ以来あたしは、すっかり文字に依存症だ。
誰にも伝えられなくても、
文字にさえ出来ればそれで満足する。
正直、引き返せるかどうかなんて分からないよ。
そして急いで君に。
2003年1月28日読んではいけない本だった。
否応なく君を思い出す本。
君とあたしを近付け、
君をあんなとこまで追い詰めた本。
読み返してはいけないと思いこんでいたのは、
えげつない自己保存の防衛本能からか。
それもまた、仕方がない、って
あなたはまたあたしを許して微笑うの。
否応なく君を思い出す本。
君とあたしを近付け、
君をあんなとこまで追い詰めた本。
読み返してはいけないと思いこんでいたのは、
えげつない自己保存の防衛本能からか。
それもまた、仕方がない、って
あなたはまたあたしを許して微笑うの。
雨。
2003年1月27日突如としてあたしの中に巻き起こる
ニコチンへの激しい渇えが
もしかしたら
君への激烈な飢えが勝手に脳内で置換されてて
消化しやすいようにって
そうやって
やり過ごしてしまえる
また、君のいない日。
ニコチンへの激しい渇えが
もしかしたら
君への激烈な飢えが勝手に脳内で置換されてて
消化しやすいようにって
そうやって
やり過ごしてしまえる
また、君のいない日。
もう一度。
2003年1月25日失うのが怖いからという理由で、
手を伸ばさないのだろうかと考える。
勿論、君といる絵を考えたことはあったけど、
笑って掻き消したあれは、なんだったのか。
びっくりしたんだよ、本当に。
なんで、
わざわざ、
ケーキひときれもって、
あたしに会いに来たり。
君はあたしが必要なの?
あたしは君を、好きになれる?
未知数。
手を伸ばさないのだろうかと考える。
勿論、君といる絵を考えたことはあったけど、
笑って掻き消したあれは、なんだったのか。
びっくりしたんだよ、本当に。
なんで、
わざわざ、
ケーキひときれもって、
あたしに会いに来たり。
君はあたしが必要なの?
あたしは君を、好きになれる?
未知数。
濁る空
2003年1月23日数学は好きだ。
手で解いてる感じが好きだ。
見てるだけで手が機械的に解いてく感じがいい。
雪なんか降るともっといい。
てんでばらばらにしてる感じが凄くいい。
ここにもう、君も彼もあの子もあの人もみんな
誰も届かないことが
こんなにもひどくおだやかでゆるやかで
静かだ
手で解いてる感じが好きだ。
見てるだけで手が機械的に解いてく感じがいい。
雪なんか降るともっといい。
てんでばらばらにしてる感じが凄くいい。
ここにもう、君も彼もあの子もあの人もみんな
誰も届かないことが
こんなにもひどくおだやかでゆるやかで
静かだ
メメント・モリ。
2003年1月21日嗚咽と
賛美歌と
変わり果てた君と
感じる。
忘れたくない。
でも。
またひとつ命を背負う余りの重さ。
割り切ったりはしないよ、安心して。
ちゃんと引きずってくから。
賛美歌と
変わり果てた君と
感じる。
忘れたくない。
でも。
またひとつ命を背負う余りの重さ。
割り切ったりはしないよ、安心して。
ちゃんと引きずってくから。
生と死と死。
2003年1月19日ともちゃんが死んだ。
有本の時と同じ。
あたしに沸き起こる、何故、何故、何故の感情。
なんで、ともちゃんなのか。
あんなに白くて小さくて泣き虫で可愛かったともちゃんが、
なんで。
誰がそんなことを決めるのか。
神様?
いたらそんな奴絶対許さない。
なのになんで、君は最後にその神様を頼ったの。
おかしいと思わなかったの。
君を天に召すなんてことを決めた
神様とやらを
信じるなんて。
何を信じて何に縋って、君は何から何処へ逃げたの。
ねぇ、神様とやら。
あなたを信じたともちゃんを、なんで連れて行くんですか。
他にもいっぱいいるじゃないですか。
あなたのことなんて信じてもいないようなやつらが。
なんでそういうのじゃなく
そういう人じゃなく
ともちゃんなんですか?
あたしではなく。
有本の時と同じ。
あたしに沸き起こる、何故、何故、何故の感情。
なんで、ともちゃんなのか。
あんなに白くて小さくて泣き虫で可愛かったともちゃんが、
なんで。
誰がそんなことを決めるのか。
神様?
いたらそんな奴絶対許さない。
なのになんで、君は最後にその神様を頼ったの。
おかしいと思わなかったの。
君を天に召すなんてことを決めた
神様とやらを
信じるなんて。
何を信じて何に縋って、君は何から何処へ逃げたの。
ねぇ、神様とやら。
あなたを信じたともちゃんを、なんで連れて行くんですか。
他にもいっぱいいるじゃないですか。
あなたのことなんて信じてもいないようなやつらが。
なんでそういうのじゃなく
そういう人じゃなく
ともちゃんなんですか?
あたしではなく。
あたたかく。
2003年1月18日何もかもがただ通り過ぎる
そう思うことはとても哀しいかも知れないけれど
いたって楽で簡単でただ生きる為なら、
寧ろ必要な感覚。
君はあたしが欠けてるという。
なら、満ちてる人って何。
君は満ちてるの?
充足してるの?
そんなにも何かに飢えた目をして
君に似たあたしを巻き添えにしてズタズタにしてまで
何かを手に入れたかったんじゃないの?
今、少しずつ、変わってるんだ。
相変わらず君は都合がいい。
相変わらずあたしは君に甘く
その背を突き飛ばして
君を解き放つ。
それが望みでしょう。
誰も彼もあたしの前を通り過ぎ、
その中の何人かが奇跡の様に足を止め、
少しの間、少しの話をして、
また皆それぞれの道を歩く為に行き、
誰のことも引き留めようとは思わないけれど、
その全ての人に敬意を持って、
ありがとう、と、思うけれど、
それを言葉にして、その背に、
「ありがとう」
と、言えるようになりたいと、
切実に。
切実に思った。
そう思うことはとても哀しいかも知れないけれど
いたって楽で簡単でただ生きる為なら、
寧ろ必要な感覚。
君はあたしが欠けてるという。
なら、満ちてる人って何。
君は満ちてるの?
充足してるの?
そんなにも何かに飢えた目をして
君に似たあたしを巻き添えにしてズタズタにしてまで
何かを手に入れたかったんじゃないの?
今、少しずつ、変わってるんだ。
相変わらず君は都合がいい。
相変わらずあたしは君に甘く
その背を突き飛ばして
君を解き放つ。
それが望みでしょう。
誰も彼もあたしの前を通り過ぎ、
その中の何人かが奇跡の様に足を止め、
少しの間、少しの話をして、
また皆それぞれの道を歩く為に行き、
誰のことも引き留めようとは思わないけれど、
その全ての人に敬意を持って、
ありがとう、と、思うけれど、
それを言葉にして、その背に、
「ありがとう」
と、言えるようになりたいと、
切実に。
切実に思った。
あしおと。
2003年1月14日冬の屋内の階段が好きだ。
窓のあるやつ。
天窓から、光が柱になって降り注ぐ。
水面がぎらぎらと、線香花火の火花だけを集めたみたいで、
誰かが息を吹くと
そこだけキラキラキラキラキラ
また光を掃く。
吹き抜けの階段ホールが
こつ、こつ、
あたしの音だけを誇張する
静寂を支配する
光
どこへゆくんだ
窓のあるやつ。
天窓から、光が柱になって降り注ぐ。
水面がぎらぎらと、線香花火の火花だけを集めたみたいで、
誰かが息を吹くと
そこだけキラキラキラキラキラ
また光を掃く。
吹き抜けの階段ホールが
こつ、こつ、
あたしの音だけを誇張する
静寂を支配する
光
どこへゆくんだ
ゆめうつつ。
2003年1月13日どうにも、うまいことやりくりする力だけ身に付いたようだ。
あぁ、正直がこんなに遠い。
大人はお酒を飲んで憂さ晴らししてる
という嘘を自分に吐いてるそうだ。
もっともだ。
あぁ、正直がこんなに遠い。
大人はお酒を飲んで憂さ晴らししてる
という嘘を自分に吐いてるそうだ。
もっともだ。
愛すべき。
2003年1月10日救われないのは、救われようとしてないからという説。
愛されないのは愛そうとしないからというよくある話。
でもマズローは、愛される方が先だって。
言ってるんだよ。
愛されないと愛せないんだよ。
好きだなんて言えるのは、
その人が愛に充足してるからではないかと。
邪推。
ほんとか嘘かは人それぞれ。
*
君にまで見栄を張るようになったら、
おしまいだと思ってたのに。
愛されないのは愛そうとしないからというよくある話。
でもマズローは、愛される方が先だって。
言ってるんだよ。
愛されないと愛せないんだよ。
好きだなんて言えるのは、
その人が愛に充足してるからではないかと。
邪推。
ほんとか嘘かは人それぞれ。
*
君にまで見栄を張るようになったら、
おしまいだと思ってたのに。
オンライン。
2003年1月8日足りない。足りない。
何もかもが足りなくて
何もかもが怖くて
こうなるともうあたしは、
誰の声も誰の言葉も聞きたくなくて
極限までオフライン
携帯オフって
メッセオフって
あたし以外と繋がるとこを
全部全部オフにしたら
少しは楽になれるような気がするんだけど
どうだろう
何もかもが足りなくて
何もかもが怖くて
こうなるともうあたしは、
誰の声も誰の言葉も聞きたくなくて
極限までオフライン
携帯オフって
メッセオフって
あたし以外と繋がるとこを
全部全部オフにしたら
少しは楽になれるような気がするんだけど
どうだろう
此処へ。其処へ。何処へ。
2003年1月5日なんか、すっきりした気がする。
好意を持たれることが、何かの一連の作業みたいだ。
電話番号の聞き方うまいなー
とか。
飲みの誘い方うまいなー
とか。
淡々と聞きつつちゃっかり番号は教えておく。
気付いてないフリ。
レスはすぐ返さない。
ちょっと遅れて丁寧な返事。
セオリー通り。
うーん、腕は鈍ってない。(笑)
好意を持たれることが、何かの一連の作業みたいだ。
電話番号の聞き方うまいなー
とか。
飲みの誘い方うまいなー
とか。
淡々と聞きつつちゃっかり番号は教えておく。
気付いてないフリ。
レスはすぐ返さない。
ちょっと遅れて丁寧な返事。
セオリー通り。
うーん、腕は鈍ってない。(笑)
真冬の昼間。
2003年1月4日洗い晒しの髪が、冬の陽光にふわふわと干涸らびていく。
落ち着こう。
よく考えてみる。
よく考えて、思うのは、
やっぱり君にはおいてかれるんだねということ。
でも、君が前を見ようと思ったのなら、
喜んで、
その背中を蹴り飛ばして「早く行きなよ」って、
笑ってあげられる。
ということも再確認。
ここに留まり続けて、
通り過ぎる人と、ほんの少し立ち止まってくれる人と、
奇跡のような温かい時間を
僅かながらも共有し、
見送って、
そうしてあたしは生きて
死んでいくのだと。
誓ったじゃないか。
これがあたしのアイデンティティなんだ。
落ち着こう。
よく考えてみる。
よく考えて、思うのは、
やっぱり君にはおいてかれるんだねということ。
でも、君が前を見ようと思ったのなら、
喜んで、
その背中を蹴り飛ばして「早く行きなよ」って、
笑ってあげられる。
ということも再確認。
ここに留まり続けて、
通り過ぎる人と、ほんの少し立ち止まってくれる人と、
奇跡のような温かい時間を
僅かながらも共有し、
見送って、
そうしてあたしは生きて
死んでいくのだと。
誓ったじゃないか。
これがあたしのアイデンティティなんだ。
はつゆき。
2003年1月3日最後の正月休み。
明日からはまた初売りに行って来ます。
二日出たら、学校だ。。。
起きたら雪が降ってた。
ふわふわ、とても軽い感じの雪で、よかった。
空が灰色なのも、凄く良かった。
ふわふわ、ふわふわ。
このまま漂って、あたしは何処へ行こう。
*
そっか。
うん。
きっとかわいい子なんだろうね。
あたしみたく、嘘しか吐かない子ではなく。
よかった、ちゃんと隣で支えてくれる子が、いて。
嘘だ。
ちっともよくない。
心臓が張り裂けそうだ。
誰か。
聞きたくない聞きたくない聞きたくない
だれか。
ばかみたいだ。
君とのことをこれだけ大事に大事にしてきたのが
ばかみたいだ。
ぜんぶ消えて無くなればいいのに。
なんて、思えればいいのに。
君の幸せの前には、何もかも、
嚥下してしまえる。
明日からはまた初売りに行って来ます。
二日出たら、学校だ。。。
起きたら雪が降ってた。
ふわふわ、とても軽い感じの雪で、よかった。
空が灰色なのも、凄く良かった。
ふわふわ、ふわふわ。
このまま漂って、あたしは何処へ行こう。
*
そっか。
うん。
きっとかわいい子なんだろうね。
あたしみたく、嘘しか吐かない子ではなく。
よかった、ちゃんと隣で支えてくれる子が、いて。
嘘だ。
ちっともよくない。
心臓が張り裂けそうだ。
誰か。
聞きたくない聞きたくない聞きたくない
だれか。
ばかみたいだ。
君とのことをこれだけ大事に大事にしてきたのが
ばかみたいだ。
ぜんぶ消えて無くなればいいのに。
なんて、思えればいいのに。
君の幸せの前には、何もかも、
嚥下してしまえる。