白昼夢

2003年8月2日

ここのところずっとあたしを拘束してたものから解放された。


芝居。


舞台に関わるようになってどれくらい経つだろう。
実際それ程長く無いのかも知れない。
物理的な年月を遡ることには、
それ程意味なんて無いのかもしれないな。


今回のテーマは白昼夢で、
(詳細は白木蓮のところorHPでどうそ)
七つの夢めいたショートストーリーで構成された
「七夢(なつめ)」という舞台でした。


テーマがテーマだったせいかな、
最後のばらしの時、
あ、稽古場が死んでく、
と思えてならなくて、
苦しくて苦しくて、
ひとりで泣いてしまった。
誰にも気付かれて無ければいいけど。

今回の公演で、
大好きだったびーとさんが引退する。
名言はしてないけど、
もう演れないと思うってさわさんも言ってた。
悲しくて苦しくて仕方が無くて、
打ち上げで飲みながら涙が止まらなくなった。

ひとつの時代が終わる。

ダニエルが築き上げた一時代が、
彼の飛躍と共に幕を下ろす。


ここは何だったのだろう?
以前彼は
「プロネオは僕の実験場です」
とゆった。
あたしはそれが最高に誇らしかった。
あたしは彼の、望ましい結果を生む試験管の一本に、
なれただろうか。


こんなに終わることが苦しいと思う舞台は
初めてだったかも知れない。
でも、いつか、絶対に、

懐かしい、

と思う時が来る。
何もかもをまとめて、

懐かしい、

と思えてしまう時が来る。
こんな苦しさも辛さも痛みも
全部全部全部全部、


懐かしい、


そんな安易で便利な、綺麗な言葉で、
優しく包んでしまえる日が絶対くる。
そうやってあたしは年を取っていく。
 

 

 
結局、いつだってあたしを助けるのは時間なのだ。


 


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