分かってるんだけれども。
年が変わる位じゃ何一つ代わらないことくらい
誰に言われなくても。

分かってるんだけど。でも。


君と出会って恋をしてさよならをした年が消えていく


運命だなんてもので片付けたくはないけれど、
それでも必然だったと。
思いたいだけなのかも知れないけども。

台風直後のあの鎌倉の海も
終電が終わった駅であたしを抱き締めた君の腕の強さも
肩胛骨をなぞる君のてのひらの冷たさも
あの無理矢理なキスも
全部。

全部全部全部。

きれいにたたんでしっかりふたをしてかぎをかけて

だいじにだいじにしまったフリを。


そして新しい年は
静かに穏やかに 何ひとつ変わることなく
今まで通りあたしを生かすだろう。

*

嘘を吐くのが前よりもっともっとうまくなって
取り返しの付かない類のことが増えたように思う。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

日記内を検索