愛有る日々。

2002年12月18日
あたしの中には湖がある。
自分でも気付かないうちにぽっかりと胸の裡に出来た空洞で、
まるで鍾乳洞の中にある湖のよう。

窓もなく、光も射さず、
ただ、表層の部分から染み出してくる水を蓄え続け、
内から込み上がってくる水を蓄え続け、
気付けばこんなにも静かで大きな湖に。

時々、気紛れな君が上の方からカンテラで照らし、
狼狽えたあたしの湖がさざ波立つ。

静かに。
ただ密やかに。

ここに下りてくるととてつもなく静かで孤独で
どうしようもなく安心する。
誰の手も今は必要無い。

ただただ揺蕩う。
あたしの温度より少し低いこの水温に
君の温度をぼんやりと思い出した。

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